日生カキお好み焼き研究会 活動物語     
    
カキオコプロジェクトx(小エックスツー)
3年目
第8話 夏期(カキ)オコへの道(2003.4〜5)
4月。賑やかだったカキオコシーズンは終わり、日生のお好み焼き店にも静けさが戻った。が、お好み焼き店の店主もカキオコ研メンバーも、「カキオコ大ブレーク」の熱は冷めないまま、「今度は何のお好み焼きがエエジャローか」と早くも2匹目のドジョウならぬカキのオフーシーズン用のお好み焼きを模索しはじめていた。
 そこへ、日生の隣町赤穂市にN崎が東京からやって来た。N崎は、研究会会長のE端の元上司で、まちづくりの師匠のような存在である。赤穂にやって来たのは仕事のためであるが、赤穂に住むE端をはじめ研究会には偶然とは言え力強い味方が加わった。
 4月26日、早速、研究会にN崎も加わり、5名で夏用お好み焼きとカキの種付け作業の調査を行った。
1軒目の「Mみ」では、おねえさんが張り切ってアナゴを入れて焼いてくれた。目の前に5匹の生のアナゴを並べて焼きはじめ、こんがり焼けたところで7〜8センチに切って、2枚のお好み焼きにのせて「アナゴオコ」が出来上がった。目の前で新鮮なアナゴが5匹も並べられて焼かれる様子は、見た目にはとても贅沢な感じで、1枚当たり2.5匹分が入ったお好み焼きは観光客がきっと喜ぶと思われた。ただ、食べてみると柔らかなアナゴの食感は残るものの、ソースを付けて食べたら「アナゴがどこかに行ってしまった」と思うほど、存在感がなくなることがわかった。また、醤油を付けて食べると、少しは存在感があるのだが、「カキほどではない」というのが研究会の評価であった。また、アナゴは材料としては値段が高くかつ仕入れが不安定という弱点があることもわかった。
2軒目に行く前に、腹ごなしを兼ねて漁協の加工場周辺へカキの種付け作業を見学に行った。実は、K平代表以外の研究会のメンバーは、カキオコを宣伝しているにもかかわらず、この日までカキがどうやって出来るのか良く知らなかった。まず目に入ったのが、アコヤ貝の殻に針金をとおしたもの。K平代表によると、このアコヤ貝の殻の串刺しは、6月から7月にかけて海にカキの幼生(プランクトンのようなもの)が一番多く放出される時間と場所を見計らって、カキの養殖業者が海中に浸して定着させ、その後約9ヶ月かけて種ガキ(アコヤ貝の殻に小さなカキが4、5個付いている)に育てる。カキの種付けは、こうやってできた種ガキを串刺しから外して、10m程のロープに30cm程度の間隔で一つ一つくくり付けるもので、漁協の加工場の中では日曜日にもかかわらず大勢の人が一つずつ種ガキをロープに結ぶ作業が行われていた。
 近くにいた養殖業者のお兄さんに話しを聞いたが、このロープを沖のカキいかだに吊し、収穫の秋・冬まで海の養分が多いところにいかだを移動しながら育てるとのこと。日生のカキは約1年半ほどかかって食べられるようになることがわかった。一同、少し賢くなった気分になった。
 夏用お好み焼き調査2軒目は、「Mした」へ行った。こちらでは、タコ、イカ、エビ、豚が入ったミックススペシャルとエビだけのお好み焼きを食べた。双方ともおいしいのだが、カキオコほどのインパクトはない。この店では、研究熱心な店主から、日生で夏場にたくさんとれる地物エビのお好みで売り出してはと提案があった。産地だけあってエビの量ならよそには負けないとも。
 研究会では、GW明けの5月10日にもさらに調査を行った。この日は、T脇事務局長が自宅から冷凍カキを持参し「Hり」の店主に無理を言って、冷凍カキを使ったカキお好み焼きを焼いてもらった。生のカキほどではないが、味は結構いけるという評価であった。
 夏用お好み焼き開発のタイムリミットは迫っていた。6月1日に日生で行われるサンバースフェスティバルまでに、夏用のお好み焼きマップを作り上げるのが研究会の目標であった。
 研究会幹部は検討した。いろいろ試食をしてみたが、夏場の食材として安定しており、かつ日生のどこの店でもできるのは「エビ」しかない。新鮮な地物エビが山盛り入ったエビお好み焼きで行こうという結論に至った。
 そこにT脇が付け加えた。「日生のお好み焼き焼きは手作りの蜜を使ったかき氷がある。シャラシャラした氷にそれぞれの店特製の蜜の味。これも加えては」と。その時K平が笑った。「かき氷とエビお好み焼きで『カキお好み焼き』ですねえ。」「カキ(夏期)お好み焼きとも書ける」と誰かが言った。
 こうして、5月末、「日生カキ(夏期)お好み焼きマップ」は誕生した。

           
                  エビお好み焼き
アナゴオコ(Mみ)
串刺しのアコヤ貝の殻

種ガキ
種ガキ取付作業

海鮮ミックス焼き(Mした)

冷凍カキオコ(協力:Hり)
第9話 トメちゃんと夏期オコ(2003.7)
 夏期オコマップを発行後も研究会では調査(お好み焼きの食べ歩き会)を続けていた。
 中でも6月21日には、中国から岡山県に研修に来た女性2名と振興局のT橋局長、隣町の助役N崎も加わり、「国際夏期オコ調査会」が行われた。プリプリとした地物エビの食感は、夏になるほど味も良くなり存在感を増してきた。中国からの2名も「おいしい」と喜んでくれた。
 国際夏期オコ調査一行が去った後、岡山にある大学の教授S谷が夏期オコ調査に訪れた。N崎、S谷教授、E端、T脇の4名で今度は「A良田」のエビオコを食べ、店の外に出たところ、S谷が店の横にある井戸を見つけた。博学のS谷は、「A良田」店主の父・O吉(83才)に「この井戸の縁は豊島石(てしまいし)では?」と問いかけたところ、「確かにこの石は豊島の石じゃ」から始まり、「日生は昔水不足によくなって・・・」で話しは終わらず、その後この井戸水に浸した古銭の瓶を取り出してきて、その中から「寛永通宝」を一同に見せてくれた。そうこうしている間に夕方になった・・・「夏期オコの道」は長い。
 7月になったある日、E端の職場にRSKテレビから電話があった。前年RSKの人気番組「VOICE21」の人気アナウンサーのトメちゃん(奧富亮子アナ)からだった。「今、イブニングワイドという番組をやっているんですけど、明日、エビお好み焼きの取材に行ってもいいですか」「ハイ喜んで。何とか段取りしてみます」RSKの夕方の人気番組に、夏期オコの出演がすんなり決まった。研究会では、「Hり」の店主に出演を依頼し、会長のE端と代表のK平が一緒に同行することになった。
 7月16日、トメちゃんがカメラマンと音声さんの2名のスタッフを引き連れて日生にやってきた。週1回放映のVOICEとは違って、毎夕放映されるイブニングWは当然時間も労力も限られるものだと感じた。トメちゃんも撮影機材を運んだり、車の移動を自分でしたり、アナウンサーも大変である。
 取材は、10時から、まずおきまりの日生港で、トメちゃんが「日生にやって来ました〜!」ではじまり、研究会の2名が「Hり」のお好み焼き店まで日生の町を案内する様子の撮影・・・と、いきなり商店街のおねえさん※たちから「トメちゃん、今日は何しに来たん、ここにサインして」などとそこかしこで声がかかる。さすが日生である。誰も怖じ気づかない。
 「Hり」では、まずは予定通りの「エビオコ」。新鮮な地物エビが山盛りのエビオコを味わった後、「Hり」のおねえさんが一晩かかって考えた「アナゴロール」を披露。鉄板で焼いたアナゴをクレープ状の薄い生地で巻いた逸品。実は、これが大変おいしかった。その後、「Hり」特製の手作り蜜のかかったシャラシャラの「かき氷」。慌ただしい中でも、トメちゃんは周りに気遣いながら撮影は和気藹々と終わりました。結局、撮影終了は12時過ぎ。
 この日の夕方、オンエアされた番組で、日生の話題は約3分。2時間も収録したのに・・・「夏期オコの道」は厳しい。

     国際夏期オコ調査会

   A良田O吉氏(左から2人目)

     トメちゃんとかき氷とK平
第10話 アナゴの角焼きとの出会い(2003.9)
 「最近寒河(そうご:日生町の東端で赤穂市と隣接した地区)に出来たお好み焼き店があるんです。Tマちゃんと言うんです」K平が言った。「この店はメニューもたくさんあって、おもしろいんですよ」春を少し過ぎた頃だった。
「この前Tマちゃんへ行ったら、『アナゴの角焼き』というメニューがあったけど、あれはすごいわ」T脇が言った。「これまでのお好み焼きとは全然違う。いっぺん研究会で調査しとこ」夏も終わりになっていた。
 代表と事務局長の推薦により、調査が行われることになった。
 9月27日、前年のVOICE21で心ならずも「チョイ役」を演じてしまったI本の一家をはじめ総勢10名が「Tマちゃん」に集合。Tマちゃんの店主は、元建築業の男性。「夏場の現場の仕事が辛くなったので、この春からお好み焼き店を始めた」と言いながらも、かつて回船業をしていた頃は、船員の食事を自分が全部つくっていた実績があり、料理のレパートリーも広い。特にこの時身につけた冷凍保存技術を活かし、新鮮食材を冷凍し風味を落とさず解凍する技を持つ。お好み焼き店にして、牛ステーキが得意料理の一つ。さらには・・・ラーメンもカレーも丼もなんでもありで、メニューは何と69種類。このマスター、料理もつくれるけど、お好み焼きの鉄板も自分で作ってしまったほどである。
 さて、「アナゴの角焼き」が始まった。一同、固唾を飲んで鉄板の周りを取り囲んだ。
 丁寧にラップされたアナゴが2本取り出され、ラップを外して鉄板の上でジューと音を立て始めた。と傍らで、大阪焼き風にコナとキャベツをこね、カップから鉄板の上に長方形にお好み焼きの生地が流し込まれた。その大きさはちょうどアナゴの長さの約20cm、幅は7,8cm程度。アナゴは縦に半分ずつ割られ、丁寧に長方形の生地の上に並べられ、その上に天かす撒かれた。
裏返されてじっくりと焼き込んだあと、表に返す。と、こんがりした焼き色が表面に。
 「これは見た目にも面白い」「お好み焼きは今まで円形と思っていたが、長方形とは」「アナゴの色がエエなあ」などと皆口々に語る中で、マスターが一言。「ここからがヒミツやねん」
 といって奧から2種類のタレの入った器と刷毛を持ってきた。「まあ食べてみて」
 カシャン、カシャン、カシャンとテコで長方形の角焼きは4等分され目の前に並べられた。
 その上に、刷毛の液体を塗りつけ、口に運んだ。「これがお好み焼きか!」「どう言えばええやろ。これっ!」「わさびがきいとる」「ポン酢もまたおいしい」食べた者が皆驚いた味だった。
 お好み焼きの常識をうち破った「形」そして「味」。「ここまで来るのにだいぶアナゴ損したわ」と言いながらマスターは笑った。してやったりの顔だった。
 生地はフワフワの大阪風。表面がこんがり焼けたフワフワのアナゴ。サクサクとした天かす。そして、味付けはわさび醤油とポン酢。これまでもアナゴ入りお好み焼きは幾つかの店で焼いてもらったが、ソース味ではアナゴの味がしないし、醤油ではお好み焼きとの相性に違和感があった。それが、アナゴの角焼きではアナゴの味が生きている!使われたアナゴは新鮮なものを調理してすぐに蒸した後、一本ずつ丁寧にラップして保存したもので、こうすることによって味が落ちず、保存もきくそうだ。さすが元運搬船の料理長の冷凍技術。
 「アナゴの角焼き」は、Tマちゃんのマスターが持ついくつもの技の結晶だった。
調査に参加したI本一家  

      アナゴを鉄板で焼く

四角いお好みの台にアナゴを乗せる

   こんがり焼けた「アナゴオコ」

   わさび醤油を塗って出来上がり
第11話カキオコのぼり旗とカキオとカきコ(2003.10)
 研究会メンバーが夏場の新メニュー開発でお好み焼き店を巡るうち、店主たちから「冬場に店の目印になるものが欲しい」「宣伝用のぼり旗を作ってくれないか」などの意見が出された。
 カキシーズンを前にして、研究会では話題づくりにもちょうど良いということで、早速のぼり旗を作成しようと言うことになった。しかし、一体のぼり旗はどこでいくらで出来るのかわからない。
 K平が方々で製作会社を調べた。一方、E端は、振興局で補助をもらえる方法を探った。「地産地消の文字を入れたら4分の3は補助できる」振興局の農林のT島はE端に言った。「ええ〜、そんなに安く出来るんやったら、2本セットで作れる。」E端は思った。
 ある土曜日の昼、E端は小学校3年生の娘M環に言った。「カキオコのキャラクターにするからカキオとカキコの絵を描いてみて」。「わかった」M環は、そばにあったマジックを手にコピー用紙の裏紙にささっと絵を描いた。丸い円に手足がついたカキオコキャラクターが登場した。「カキオ」はいたずら顔の男の子、「カきコ」の「き」は何故か平仮名だった。二人合わせて「カキオコ」。
 10月25日、岡山市ままかりフォーラムで開催されたイベント「まちづくり屋台村」にのぼり旗が登場した。
 そして、11月を迎え、カキオコのぼり旗は日生の町にたなびいた。
 「エエのが出来た」お好み焼き店のおねえさんは口々に語った。
 この日から、カキオとカきコは日生の町に登場した。
  
カきコのぼり旗(ピンク色)         カキオのぼり旗(紺色)

10月25日まちづくり屋台村(岡山市)

  カキオコを語る!K平代表(同上)
第12話 片鉄ロマン街道開通記念カキオコ屋台と
     カキオコバッジ(2003.11)
 E端は振興局で建築の仕事をしていたが、それ以外にもこの年11月24日に開通を迎える大規模自転車道「片鉄ロマン街道」のPRも担当していた、というか正確に表現すると、酔っぱらった弾みで請け負ってしまった。
 というのも、6月のある日、E端は振興局長のT橋と建設部長のG羽、そして他部の部長のM藤と4人で飲んでいた。この時、G羽は自嘲的につぶやいた。「今年11月に片鉄ロマン街道が開通することになっているが、どういう自転車道にするのかまだ決まっとらん。どうすりゃ、ええじゃろーか」この言葉を皮切りに、4人は次々酒を飲んでは語り、語っては飲んだ。気が付いたときには、G羽、M藤、E端は自転車道のPRをすることになっていた。
 それから約半年、G羽が中心になって企画した「片鉄ロマン街道開通記念イベント」が、11月24日、和気町の和気ドームで開催された。「イベントと言えば、そりゃカキオコじゃろー」ということで振興局が主催する開通イベントでのカキオコ屋台出店は当たり前のように組み込まれていた。
 「片鉄ロマン街道開通記念イベント」には岡山県の石井知事が出席する。「ここは是非とも知事にカキオコを食べてもらおう」E端は考えた。
 この日お好み焼き店からは「A良田」のおねえさんに協力をしてもらった。朝6時半、カキオコ研幹部連中は「A良田」前に集合。おねえさんはお好み焼きの道具の他に何やら不思議な物を袋に入れて持参。まだ暗い中、漁協でカキを仕入れ現地へ。
 会場は和気町にある和気ドーム。普段は全天候型の運動場でテニスやゲートボールが行われている。この日は中央にステージが組まれ、それをコの字に囲むように地産地消の物産屋台が並んだ。心配された天気はくもり。思ったよりも和気は寒い。
 7時半から準備に取りかかる。そのうち、真備町、岡山市、相生市、赤穂市からカキオコボランティアが集まり、「いよいよ試し焼き」と思ったときには鉄板の周りに人垣ができはじめ、やがて行列に。
 ここで、A良田さんが何やら袋から取り出して店頭に展示を始めた。聞くと漁師が地引き網で海から引き上げたタコツボとアナゴツボ。その上に甲羅が「怖い顔」に見える平家ガニを置いて、説明文まで作ってきていた。「何か日生のPRせなあかん思て、ヨーマー(日生弁でおせっかい)なことしたんじゃけど、ええじゃろーか」。
 ところで、研究会ではカキオコ客のリピータを増やすにはどうすればいいかが夏からの課題であった。お好み焼き店巡りのスタンプラリーの案も出たが、どこで賞品を出すかを考えると、すぐに行き詰まってしまう。そこで、特典付き缶バッジを思いついた。(実際のところは兵庫県佐用町の「ホルモンうどん」会員証が缶バッジだったことがヒントになった。)
 と言うことで、この日に会わせて、カキオコのPRキャラクターである「カキオ」と「カきコ」のバッジを作成。バッジを付けてカキお好み焼きを食べに行くとカキ2個サービスの特典付き。この日から1個200円で販売することに。
 これで準備OK!
 今回も「カキ10コ入りのお好み焼き×4分の1切れ=100円」というお試し価格と前年からのカキオコブームに引き寄せられて、カキオコ屋台は大人気。お客の行列は隣の店を通り越し、その次の店の前まで伸びて、隣の店の営業妨害をしてしまう始末。
 と、言うことでステージの自転車道開通式典がどうなっていたのかわからないままに屋台の中はてんてこ舞い・・・とそこへ、石井知事がやって来た。(というか、振興局長のT橋が連れてきた。)
 知事は店先に置かれた平家ガニを見つけて「これは何ですか」と出迎えたA良田さんに聞いた。「これは平家ガニですが、説明はここに書いています。私あっち(調理)が忙しいから・・・」と知事をその場に残して鉄板の前に戻ってしまった。このあと石井知事は別室で昼食をとったが、もちろんその場にはカキオコも並べられた。(この時のことを知事は翌年3月の県議会で語ることになる。)
 結局、10時の売り始めから14時10分の売り切れまで、順番待ちの行列が途絶えることがないほどの「大繁盛」。この日約800人に「カキオコ」が食べられた。もちろん、会場一の人気だった。
 また、研究会にとって今回の出店は、片鉄ロマン街道開通記念式典に集まったマスコミに絶好のPRの機会となった。このイベントがきっかけとなって、幾つかの新聞社が研究会の取り組みを記事にしてくれた。中には全国紙の西日本版に掲載されたものもあった。

カキ洗い隊(水が冷たーい!)

平家ガニに見入る石井知事

一つ向こうの店の前まで続く行列

カキオコバッジ

カキオコ屋台ボランティア記念撮影

片鉄ロマン街道案内板
第13話 テレビ生出演あれこれ(2003.12)
「12月と言えばカキシーズン、カキシーズンと言えば、今話題の日生カキお好み焼き!」ということで、12月の到来と同時にテレビ出演の依頼が押し寄せた。
 まずは12月1日、RSKイブニングワイドのスタジオでの生出演。「H屋」のおねえさんとK平代表、T脇事務局長が出演。「H屋」さんは、緊張する様子もなくいつものヒョウヒョウとした語りとともにスタジオのホットプレートでカキオコを実演。対照的に、K平代表とT脇事務局長。生放送のため、5時過ぎから放映のコーナーを3時頃からスタジオ入りしてリハーサル。2名が登場した浜家さんとの対談は、パリパリの緊張感。それでもつつがなくこなして、「初生放送」は無事終わった。
 続いて、12月19日、NHKの夕方6時すぎのローカルニュースのコーナーとして日生のお好み焼き店から生中継の依頼があり、この日はT脇事務局長と隣町赤穂からのお客として研究会会長のE端の妻の友人2名が「サクラ」として登場。(するハズだった。)
 この日も「H屋」さんに協力をしてもらって、お店から生中継ということで、女性レポーターと出演者達は4時頃からリハーサルを繰り返し本番に備えていた。で、いよいよ本番。E端は忘年会の会場であった中華料理店のレジ裏の小さなテレビで放送を見ていた。レポーターがお好み焼き店の入口前から中継がスタート。で、中に入って、「H屋」のおねえさんへのインタビュー。
 (どうも、流れが悪いなあ〜※以下、括弧書きはE端の感想)いつもの「H屋」さんの軽妙さが出てこない。続いて、T脇事務局長へのインタビュー。(これも、なんか会話がかみ合わない・・・、げぇお母ちゃん(E端の妻)が難しい顔をして背後に映っとる・・・)さらに、レポーターのおねえさんは「お客役のサクラ」に向かって、「研究会としてどんな活動をしていますか」と聞く始末・・・(げぇお母ちゃん(E端の妻)がまだ映っとる・・・)といった次第で、サクラ役のO津さんの機転で何とか切り抜けたものの、研究会としては不本意な中継になってしまった。実は、リハーサルの時はきっちり出来ていたそうだが、新人の女性リポーターが迷走してしまったとのこと。難しい顔をして、後で見ていたE端の妻は、「どうなることか心配していた」そうである。
 その翌朝、今度はNHKの朝の番組の中で、日生町五味の市のカキの販売コーナーからの中継だった。何とこの日は日生では珍しい雪だった。カキオコ研からは川平代表が出演。カキお好み焼きの紹介もしてくれると言うことで、NHKのスタッフが野外バーベキュー用の鉄板を準備してくれ、「H屋」から焼き上がったカキオコを調達してくれたものの、あまりの寒さに冷めてしまい「焼けたカタマリ」としか見えない。ただ、この日は前日とは違いベテランのT谷アナウンサーが出演、雪の舞う中でK平代表との震えながらのレポートは印象的だった。何とこの放送は、近畿以西の西日本一帯に中継されたそうで、この冬の関西方面からの来客のきっかけになった。
この冬もカキオコはたくさんのマスコミに採用された。テレビだけでも10件以上も報道されたが、これらの「テレビ生出演」はどれも大変印象的だった。

12月1日リハーサル中
12月19日事務局長とサクラさん達

12月20日雪の中の代表とT谷アナ
続きをご期待ください!!